【ゼロから解説】ペットが亡くなったらやるべきこと「安置➜火葬➜届出➜納骨➜弔い方まで網羅して説明します」

ペット葬

今回の「お墓オンライン」では、「ペットが亡くなったらやるべきこと」について解説します。

✔ペットが亡くなったら・・
  •  何をどうすればいい?
  •  どこにどう連絡すればいい?
  •  費用はどれくらいかかる?

やるべきこと、判断すべきこと、届出の方法まで、順番に網羅していきます。

小動物は臨終から2〜3時間後には死後硬直が始まります。

火葬のやり方も、一歩間違えると「一般廃棄物」として処理されてしまったりもします。

事は待った無しで進行しますので、亡くなったらすぐに、かつ、適切な対応が必要です。

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この記事は、犬、猫、ウサギ、ハムスターなど、小型〜中型動物を念頭に置いています。

ペットが亡くなったらやるべきこと1.自宅での安置方法

まずは自宅でやるべきことがあります。

準備するもの

準備するものは次のとおりです。

全て「遺体を適切に安置」するために必要なものです。

  •  段ボール箱(後述)
  •  ペットシート(2〜3枚)
  •  タオル(4〜5枚)
  •  ドライアイス(後述)

必ず必要なので、なければすぐに準備し、揃うまでは手持ちの代用品で対応します。

安置の方法

亡くなった後、数時間もすると遺体は硬直し始めます。

それまでに、我が子の安置を適切に行い、安らかな姿に整えてあげて下さい。

遺体を段ボールに納める

亡くなった数時間後には、鼻や口、お尻から体液が漏れてきます。

また、体温が低下すると体毛の中に隠れていたノミやダニが出てきます。

そのため、遺体は箱に納めてあげて下さい。

「段ボール箱」に抵抗がある方は、ペット用の「ひつぎ」もたくさん流通しています。

ひつぎ」のデザインをした可愛らしい段ボール箱などもあります。

ペット用の棺型ダンボールはAmazonや楽天で、安いものなら3,000円程で購入できます。

その際、サイズ選びは慎重に行なってください。

箱が大きすぎると、遺体の保冷効果が薄れます。

また、ダンボールの寸法によって、火葬の料金が変わってきます。

箱の中ではペットシートを敷く

遺体の下にはペットシートを敷いて、体液や、ノミ・ダニへの衛生面の対策をしてあげてください。

そして、棺をお花いっぱいで飾ってあげると、飼い主も安らかな笑顔で対応できるでしょう。

安らかな姿に整える

遺体は硬直すると手足を曲げたりすることが困難です。

ですので、臨終後は横たえてあげて、できるだけ早めに手足を軽く曲げてあげたり、首の向きを整えたり、まぶたを閉じてあげるなどを行って下さい。

いつも眠っていた時の姿に整えてあげるのが一番自然でしょう。

身体を拭く・ブラッシングする

軽くタオルを湿らせ、口、鼻、お尻の辺りを中心に、そして全身もきれいに拭き、毛並みを整えてあげてください。

お別れ前に、愛情と感謝を込めて全身を愛撫できるのが、この時が最後です。

優しく、丁寧に整えてあげてください。

保冷する

保冷は、腐敗の進行を抑えるために行います。

保冷をしないと、冬でも半日もすれば腐敗は始まります。

次の4箇所にドライアイスを添えて保冷するのがポイントです。

保冷のポイント
  • 箱の底(遺体の下
  • お腹
  • 背中

ドライアイスはタオルに包んで使用します。

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その際、保冷剤や氷を使った保冷だと、あまり効果が期待できません。

保冷剤や氷は持続時間も短いため、使うとしても臨時的に使い、必ず「ドライアイス」を使うことをおすすめします。

また、真夏ならエアコンを強めに効かせて室内を低めの温度に保ってください。

➡︎ドライアイスの入手方法ドライアイスはコンビニやホームセンターなどには「売っていません」。
店頭販売は氷屋さんくらいです。
Amazonや楽天市場で、速配便を使って至急準備するのが最も無難なやり方でしょう。
例えば、小型〜中型犬なら、1kgのドライアイスを4枚、即日配達指定で4,000円くらいから売っています。

安置方法については、以上のとおりにやっておけばまず問題ないでしょう。

次は、火葬や埋葬をどうするかを考えていきましょう。

ペットが亡くなったらやるべきこと2.火葬方法

火葬方法のポイントは、皆さん自身が、ペットの火葬をどのように考えるかによって大きく変わってきます。

火葬方法

以下の項目を参考に、ご家族などと共に火葬方法を吟味して依頼先を決めてください。

火葬の検討ポイント
⬇︎
  • 埋葬(土葬)するか火葬するか
  • 個別に火葬したいか合同の火葬でもよいか
  • 自宅まで引き取りに来て欲しいか自分で持ち込むか
  • 火葬に立ち会いたいか業者に一任するか
  • 遺骨を手元に戻したいか

表で示すと次のような感じです。

埋葬してあげたい場合

埋葬する場合の選択肢は自宅の庭のみです。

自宅の庭以外への埋葬、例えば公園などへの埋葬は法律で禁止されているからです。

かつ、自宅であったとしても、市区町村によって規制があったりなかったりします。

また、自分の土地とはいえ、売却時のことも関係してきます。

必ず自治体に問い合わせて、規制がなければ自宅の庭に埋葬することが可能です。

埋葬してあげたい場合
  • 埋葬
    飼い主が行う
    場所は自宅の庭のみ
    お役所への確認が必要
    (公園などへの埋葬は禁止)
    費用は無し

火葬してあげたい場合2

火葬する場合の依頼先は、次の3通りがあります。

  •  ペット霊園
  •  ペット葬儀社
  •  市区町村

ペット霊園とペット葬儀社の違いがわかりにくいかもしれませんが、火葬する、という点では両者に違いはありません。

霊園と葬儀社の大きな違いは、お墓や納骨をどうするかという点です。

ペット霊園

火葬炉から納骨場所まで一貫して所有しているのが霊園です。

霊園なら、火葬に立ち会い、お骨を拾い上げ、骨壺をその霊園のお墓に納骨するといったことを一箇所で行えます。

僧侶による読経まで行って丁寧に供養してくれるところもあります。

近くにペット霊園があれば検討に値する選択肢になるでしょう。

費用的には、後述する火葬のスタイルによって変わってきます。

ペット葬儀社

一方の葬儀社は、火葬や納骨先を手配してくれる業者さん、といった感じです。

ペット供養の相談はもちろん、遺体を引き取りに来てくれたり、火葬の立ち会いの希望や、返骨をどうするかの希望を聞いて柔軟にコーディネートし手配してくれます。

おすすめは、大手で全国展開しているこちら。最安で8,500円から可能です。

訪問火葬

訪問火葬という選択肢もあります。

自宅まで「移動火葬車」で来てもらうスタイルです。

火葬炉を車内に設置している車で、24時間365日対応しているところが多いため、家族全員でお別れをしやすいのが利点。

火葬の場所も、思い出のお散歩コースなどで可能です。

立地によっては近隣住民への影響に配慮が必要ですが、後述する個別火葬に近い形で火葬を行えます。

お骨上げまで立ち合えることも多いため、飼い主の供養の気持ちは強く保てるでしょう。

自治体

自治体に火葬をお願いすることもできます。

市区町村によって内容はかなり異なりますが、法律的には「廃棄物処理」といった前提のため、心情的に受け入れられない飼い主は多いでしょう。

但し、費用面では一番安いので、例えば、自宅でしっかりとお別れのセレモニー等を行ってから自治体にお願いするというのもありでしょう。

10kg未満の動物なら、出張回収で10,000円弱、持ち込みだと5,000円弱が相場です。

金額は大きさや重さによって上下します。

火葬してあげたい場合
【概要】
  • ペット霊園
    火葬炉、納骨場所あり
    僧侶による読経もあり
  • ペット葬儀社
    様々な手配をしてくれる
    柔軟に希望を伝えられる
  • 訪問火葬
    火葬移動車が自宅まで訪問
    立ち会い可能
    返骨可能
  • 自治体
    廃棄物処理
    費用が安い

火葬してあげたい場合2

火葬は、そのスタイルによって大きな違いがあるため、以下の2つの違いを十分に考えて決めてください。

火葬のスタイル
  • 合同火葬
  • 個別火葬

合同火葬

他のペットたちと一緒に火葬するスタイルです。

一人(一匹)で寂しく火葬されるよりも、合同で火葬される方が望ましいと考える飼い主も多くいます。

ただ、合同火葬の場合は、立ち会いができないケースが多く、また、他のペットと焼骨後の見分けがつかないため、お骨も返骨されません。

なお、自治体の場合は、ほぼ、この合同火葬なので選択の余地はありません。

個別火葬

遺骨を拾い上げるまで、一貫して個別に対応するスタイルです。

人と同じように火葬をするので、飼い主の気持ちとしては、最も後悔が少なく、心の区切りもきっちりとつけられるスタイルでしょう。

費用的には、合同火葬の1.5倍〜2倍程度かかります。

ペットが亡くなったらやるべきこと3.火葬の費用

火葬の費用

費用は大体以下の表のような相場感です。

合同火葬個別火葬
5kg未満5千円〜2万円2〜4万円
5kg〜10kg1万5千円〜2万5千円3万5千円〜4万円
10kg〜20kg2〜2万5千円4〜5万円
20kg〜30kg3〜4万円4〜6万円
30kg〜50kg3万5千円〜4万5千円5〜7万円

最安で5,000円ほど、最も高くて70,000円ほどです。

人間の場合は、選択次第で百万円単位で費用が上下しますが、ペットの場合、体重が20kg以下なら高くても4万円前後です。

ペットが亡くなったらやるべきこと4.届出・手続き

ワンちゃんの場合だけは、市区町村などへの手続きが必要です(ネコちゃんやそれ以外は不要)。

届出・手続き

犬の場合は、法律に基づき「狂犬病注射済票」とともに、市区町村に飼い主登録をしているはずだからです。

多くの方は、ワンちゃんを飼い始めた頃に、動物病院で代行手続きをしてもらっているはずです。

曖昧な記憶のままかもしませんが、犬が亡くなった時は、その飼い主登録を抹消するために、ご自身で役所に行く必要があります。

市役所などの「保険課」「衛生課」「生活課」といった窓口が担当になります。

ペットが亡くなったらやるべきこと5.ペットの弔い方

火葬や届出が終わったあと、ペットをどのように供養するかは、飼い主によって様々です。

ペットの弔い方

いくつかの弔い方を見ていきましょう。

お墓を建てる

ペット専用のお墓を建てられる霊園があります。

もしくは、通常の(人間の)墓地の敷地内に、ペット専用の区画を設けている墓地も多くあります。

同じお墓に眠る

さらに、同じ墓地というだけではなく「同じお墓に」納骨できる墓地もあります。

檀家になっている方や菩提寺がある方は教義との関係上厳しいかもしれませんが、これからお墓を準備する予定の方であれば、大いに可能性がありますので、家族の一員だったペットと一緒に納骨できる霊園探しもおすすめです。

手元供養

火葬後に遺骨を返骨してもらえる場合、そのお骨の残し方には色んなスタイルがあります。
満足度が高いのは、遺骨をクリスタルペンダントに仕立て上げたり、オーナメントにしてお部屋に祀るまつるスタイルでしょう。

位牌

位牌に残して、家の中に飾っておくのも一つの人気スタイルです。

ワンちゃんなら、走り回っていたお庭の一角に埋め込んでアイコン化している飼い主さんもいます。

フィギュアで残す

ペットの写真を複数枚渡すだけで、小さくてかわいいフィギュアを簡単に作れます。

さり気なくリビングや本棚などに飾っておくスタイルも人気があります。

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散骨

人のお墓でも、海洋散骨や樹木葬は今や完全に定着しました。

そんな考え方に共感する人には、ペットの遺骨も散骨するスタイルが大変満足度が高い供養方法となっています。

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