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この記事は「お墓オンライン」が提供する「お墓のやさしい解説」シリーズです。ライフ・エンディングの考え方について、全編を読むことで体系的に理解できるように構成している特集記事です。
今回の「お墓オンライン」は「宇宙散骨」について解説します。
「あの人は星になったんだよ」とリアルに表現できるのが宇宙散骨です。
さっそく詳しく見ていきましょう。
宇宙散骨とは
宇宙散骨は「宇宙葬」とも呼ばれ、遺骨を宇宙へと打ち上げる供養スタイルです。
現実離れした印象を受ける方もいるかもしれませんが、ビジネス目線に立つと宇宙はもはや身近なマーケットです。
宇宙散骨の特徴
宇宙葬は小型の人工衛星に数十名分の遺骨を乗せて、ロケットで打ち上げられます。
その後、地球上を数ヶ月や数年かけて周回し、大気圏に再突入する時に、衛星もろとも燃え尽くすパターンが主な特徴です。
宇宙散骨の供養スタイル
打ち上げた人工衛星の軌跡をアプリで追跡し、
「おじいちゃん、今あの辺りにいるね」とか
「明日、地球に戻ってくるね」
といったお別れの仕方もできます。
海洋散骨は海に向かって手を合わせるタイプ。
里山散骨は山に向かって手を合わせるタイプ。
そして、宇宙散骨は空を見上げて故人を感じる供養スタイルです。
宇宙散骨の種類
宇宙散骨には、以下のようにいくつかの種類があります。
流れ星散骨
流れ星散骨は、地球上を周回した後、大気圏に再突入し、文字通り「流れ星の如く」燃え尽きるプランです。
周遊期間が「240年間」という、2世紀以上をまたがって地球に帰還するプランもあります。
衛星は60分で地球を一周し続けているので、空を見上げればいつでも、そして地球上のどこにいても、故人をリアルに感じられます。
月面散骨
月面散骨は、遺骨を月まで運ぶプランです。
月面で散骨されるため、供養の対象も月となり、月を愛でる日本人の感性に響く人気のプランのひとつです。
もちろん、ロケット打ち上げの現地に立ち会うことも可能です。
宇宙探索
宇宙「探索」プランは、遺骨を乗せた人工衛星が物理的に止まるまで、半永久的に宇宙を旅し続ける壮大なプランです。
宇宙散骨を取り扱う「スペースメモリアル」によると、申込者の「6〜7割が女性」というデータがあります。
バルーン散骨
バルーン散骨は、大型のバルーンで遥か上空50km※まで上昇させて、宇宙近くで散骨するプランです。
※ちなみに旅客機は最高高度10km前後で飛行しています
低価格で実現できるため、日本の企業によって「バルーン宇宙葬」と商標登録されるなど、注目を集めています。
宇宙散骨の費用
宇宙葬の価格相場を、比較的知名度が高い「銀河ステージ」と「バルーン工房」のプランを中心に見てみましょう。
プラン | 参考価格 | 詳細 |
---|---|---|
流れ星プラン | 45万円〜 | 地球を周遊し続け最後は大気圏で輝く「流れ星」プラン。 |
月旅行プラン | 250万円〜 | 月面に散骨。NASAの許可を得て月に生まれ変われます。 |
宇宙探索プラン | 250万円〜 | 人生を終えたら、宇宙の果てに向けて旅に出るプラン。 |
バルーン宇宙葬 | 24万円〜 | 法務省、厚労省、環境省から正式許可が出ている散骨方法。 |
従来型のお墓を建てるとすると、200〜250万円前後かかるのが標準です。
この宇宙葬の価格と比較した場合、皆様はどのように感じるでしょうか。
宇宙葬の会社を4社
宇宙散骨を取り扱う会社を厳選して4社紹介しておきます。
【流れ星散骨の企業】セレスティス
アメリカの「セレスティス」は、ニューメキシコ州にあるビジネスロケット基地をベースに宇宙散骨を取り扱う会社です。
日本からの申し込みは、東京都港区にある「銀河ステージ」が代理店として有名で、もちろん日本語で全ての手続きが可能です。
【月面散骨の企業】エリジウムスペース
NASAの元エンジニアが立ち上げた宇宙葬の企業です。
日本に代理店があり、もちろん日本語のホームページで詳しく情報が発信されています。
漫画家の松本零士さんが利用したことで話題になりました。
【宇宙探索の企業】SPACE NTK
SPACE NTKは茨城県つくば市にある日本の葬祭会社です。
打ち上げに使うロケットは「ファルコン9」で、費用は30万円から可能です。
ファルコン9とは、「テスラ」や「X(Twitter)」と同じ系列企業で、宇宙ビジネスのトップランナーである「スペースX」社のロケットです。
【バルーン散骨の企業】バルーン工房
バルーン工房は、栃木県で創業、東京銀座にある40年以上バルーン葬に携わる古株企業です。
各種メディアでも頻繁に取り上げられ、知名度は抜群の注目企業。
遥か上空の宇宙空間で散骨した後のバルーンは、100%天然素材にこだわっています。
さて、お墓選びのポイントを網羅してきた本シリーズも、今回の記事で終盤です。
初回からこの記事まで辿り着いた方なら、ご自身のライフ・エンディングについて方向性は見えつつあると思います。
次回の「お墓オンライン」は「ライフ・エンディングの考え方」をサマリー形式で解説します。
今回の記事のおさらいはこちら
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